5月5日 (火)  GW、1000キロの旅。


5月5日。こどもの日です。
給付金の一部をおこずかいとしてもらった子供たちは
きっと全国に沢山いるんでしょうね。

さて、私は3日4日で1000キロのドライブに行きました。
もちろんただのドライブではありません。
昨年亡くなった友人の石原均さんの個展巡りです。
このゴールデン・ウイークに、
均ちゃんの遺作展が二ヶ所で開かれているのです。
最初の目的地は富山県の射水市にある大島絵本美術館。
同行者は東京から来たカメラマンの青木さん。
奥さまの浩子さん、次女のチャコちゃんも一緒です。
青木さんは均ちゃんの仕事のパートナーであり、
均ちゃんにとって青木家は家族そのものでした。
途中の北陸道のサービスエリアで待ち合わせしました。


連休の渋滞を避けるため、夜中に家を出たので
高速道路はたいした混雑もなく行けましたが
驚いたのはサービスエリア。
どこも駐車場がいっぱいです。
トイレもさぞかし混雑か…と思いきや、
トイレは混んでいません。
よく見るとみんな車の中で寝ているのです。
とりあえず混むところを抜けてから仮眠して行こうというのが
大方の人たちの考えのようです。
トイレでパジャマ姿の子供たちに会いました。
場所によってはトイレットペーパーが
無くなっているところもありました。
そんなわけでゆっくりエコドライブをしながら
あちこちのサービスエリアに立ち寄りながら
開館時間前に現地に無事到着しました。


富山県の射水市にある大島絵本美術館は
「まるで空に浮かぶ船のようだ」というキャッチコピーのように
大島絵本美術館はとても素敵な建物でした。
そもそもここに均ちゃんの作品を寄贈する話をまとめてくれたのは
同じく友人でイラストレーターの黒井健さんでした。
均ちゃんの遺作展のポスターや看板まで作って下さり
地元の新聞にも紹介して下さっていました。
先日亡くなられた館長さんの遺志を継いだ事務局長さんは
とても子どもたちの情操教育に熱い信念を持った方でした。
今回寄贈されたのは35点ですが
遺作展終了後も均ちゃんの作品は
数点ずつ会館内に飾られます。


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 ☆大島絵本美術館。
 ☆遺作展のポスター。
 ☆遺作展の看板。
 ☆美術館の掲示板。
 ☆飾られた均ちゃんの作品たち。
 ☆記念撮影。


お昼は紹介してもらった回転寿司へ。
富山名産の白エビと甘エビを堪能しました。
その日の宿は
群馬県嬬恋村にある青木さんの撮影スタジオ。
近くのお馴染みのお蕎麦屋さんで食事をし、
まだ春浅い嬬恋の夜、均ちゃんの思い出話をしました。


翌朝、次の目的地、長野県の野辺山へ。
小海線・野辺山駅前の南牧村美術民族資料館では
今、「くんぺい童話館展」と題して
故・東君平さんの展覧会が開かれています。
君平さんは私の実家のご近所さんで
均ちゃんも同じ町に住んでいました。
それが御縁で、君平さんが亡くなった後、
サンリオで「詩とメルヘン」の増刊号「東君平の世界」が出た時に、
私は全体のコピーライトとともに、
「東君平ものがたり」を書かせていただいたのでした。

そんな君平さんは均ちゃんにとって大恩人であるとともに、
均ちゃんが人生の師と仰ぐ人でした。
今回、君平夫人の英子さんのご厚意で、その一角に、
均ちゃんと君平さんのコラボによる絵本「そらとぶかえる」の
均ちゃんの原画と君平さんのおはなしが展示されています。
大好きだった君平さんと同じ会場に作品が飾られて、
均ちゃんは天国で君平さんと一緒にお酒を飲みながら
喜んでいることでしょう。
会期は4月25日から7月21日まで。
お近くにお越しの方はぜひ見てください。
君平さんの初期の作品から晩年の作品まで
150点近い作品がご覧になれます。

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 ☆野辺山の南牧村美術民族資料館。
 ☆入口には君平さんの本やグッズがいっぱい。
 ☆「そらとぶかえる」の展示コーナー。
 ☆中央の台にさりげなく置かれた「そらとぶかえる」の絵本。
 ☆均ちゃんの紹介文のほかに、
  均ちゃんが君平さんに宛てた追悼文がありました。

その帰り、清里にある「黒井健絵本ハウス」に行きました。
連休で黒井さんも清里に来ているので、
大島絵本美術館の様子を報告しました。

そして最後に小淵沢にある「くんぺい童話館」へ。
野辺山の「くんぺい童話館展」に
均ちゃんの作品を一緒に飾らせていただいた
お礼を言いに行きました。
「くんぺい童話館」へ行ったのは久しぶりです。
童話館も大きくなり、沢山の木や花に囲まれた中、
親子連れや、今尚多いファンの方たちが
入れ替わり立ち替わり訪れていました。

英子夫人に野辺山の報告とお礼をすると
「野辺山の展覧会が終了したら
 年内は童話館のほうでも展示しましょう」
と言ってくださいました。
均ちゃん、よかったね。


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 ☆君平さんの作品たち。
 ☆黒井健絵本ハウス前景。
  とてもお洒落な建物です。
 ☆「くんぺい童話館」


ということで延べ1000キロの旅は
時間差、抜け道を駆使して、
大した渋滞に巻き込まれることもなく
無事終了しました。
青木さんはちゃんと帰れたかなぁ…。

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