5月23日 (金)  大変な一日


大変な一日でした。
昨日、ひなたの棲み家の家主さんから
子猫を連れて行ってほしいと言われ、
今日お引っ越しさせることになったのです。


とりあえず管理小屋の隣の空き家の倉庫に
いいスペースを見つけたので
そこへ入れるようにいろいろ準備しました。

ひなたが食事しているうちに子猫を連れて来て
一緒に新しい棲み家に案内しようという作戦。
ところがここでアクシデント。
用意した引っ越し用のエコバックに入れたはずの子供が
一匹行方不明になったのです。

仕方なく三匹を連れてひなたの所へ行こうと庭先を抜けるとき
家主さんの奥さんに会いました。
残りはあとで迎えに来ます…とは言って安心させたものの、
見つける自信はありません。
ひなたの母性にすがるしかありません。

餌場に戻りましたが
何かを察知したのかひなたはいつもより餌を食べません。

ひなたに連れてきた子猫を見せても知らん顔。
さては育児放棄か…。

しばらく様子を見ましたが、棲み家に帰って行こうとするので、
先回りしてひなたの棲み家で待つことにしました。
棲み家は行方不明の子猫の捜索の時に半壊したので
エコバックのまま元の位置に子供たちを置きました。

そこへひなたが帰って来ました。
ひなたは事情を察知したらしく、
バックの中から子猫を一匹咥えて
納屋の反対側から奥へと消えてしまいました。

待てど暮らせどひなたは帰ってきません。
家主さんのこともあるし、
周りには他の猫たちもいます。
(久しぶりにタマオの姿を見ました)
危険がいっぱいだし、
このままここに置いて行くわけにもいかず、
管理小屋の前に戻りました。

そこへ散歩夫人一行が登場。
子猫をみて目を細めていましたが
ここからが大問題です。
私たちは明日、明後日留守にするし
散歩夫人も明日は留守とのこと。
子猫の面倒を見れる人がいません。
人の手に触れた子猫は育児放棄されるから
留守の間は動物病院に預け先生に相談した方がいいと
散歩夫人と散歩嬢のアドバイス。
夕方病院が開くまでと、とりあえず一度は家に連れて帰りました。
でも不器用に哺乳瓶からミルクを飲む子猫たちの顔を見ると
やはりひなたのもとに置くのが一番だと思いました。

そうなのです。
ここ数日、いろんな人にいろんな意見をもらって行動しましたが
私が一番信じなくてはいけないのは
ひなたの母性だったのです。

私の目の前で一匹咥えて姿を隠したひなたには
ちゃんと母性があったはずです。
私はあの時のひなたの母性にもう一度賭けてみようと思いました。

家主さんに見つからないように
私はそっとひなたの元の棲み家に行きました。
藁を直して子猫たちを置き、
ひなたが姿を消した場所に行ってひなたを呼びました。

子猫たちのもとへ戻り、ひなたを待っていると…。
出てきました。
ひなたです。
ひなたは私を見て声なき声で鳴くと、
また一匹咥えて姿を消しました。
そして間もなく戻ってくると、
最後の一匹も咥えていきました。

こんどはもっと安全な場所を見つけたことでしょう。
行方不明の子猫もひなたならきっと見つけたはずです。
幸い家主さんは子猫たちはもういないと思っています。

やはりひなたは野良。(タマジとはずいぶん違います)
人間の思うようにはいきません。

いつかひなたが子猫たちと姿を現すまで
私は待つしかありません。

ところで子猫ですが、三毛が一匹。
サバ模様が2匹、茶白が一匹でした。
サバ模様の男の子を「サバ(仏語で)」
茶白の男の子を「あんず」と名付けました。
ほんの一時でしたが一緒に過ごしたので…。

Photo-1
 エコバックの中の子猫。

Photo-2
 奥の眼ヤニの子が「サバ」。
 (眼ヤニは拭いてあげたので目は開きました)
 手前の茶白が「あんず」。

Photo-3
 戻ってきたひなた。
 「サバ」を咥えて行くひなた。
 ひなたママを待つ「あんず」
 あんずを咥えるひなた。 

今日はひなたから沢山のことを学びました。
これからはひなたの信頼を裏切らないように
見守りたいと思います。

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