10月17日 (日)  歌は障害を越える

北茨城の養護学校の学園祭へ。
静岡からだと関東を縦断することになる。
朝焼けの赤富士を見ながら三島から新幹線に乗る。
11時過ぎ、ようやく高萩駅に到着。

海辺の閑静な場所にあるりっぱな施設だった。
子どもたちは豊かな環境の中で、障害をものともせず、
実にのびのびと学校生活を楽しんでいる。
指導の先生たちとはまるで友達のようだ。
展示された子どもたちの作品の中に、
障害に応じたそれぞれにあった教育を垣間見る。
教育の原点はこんなところにあるのかもしれない。
学校内では知らない人にも、みんなが声をかけて挨拶を交わしている。
自然に笑顔になれる。

芝生の庭の真ん中に組まれた小さなやぐらがステージだった。
芝生には子どもたちと御家族、先生や御近所の方たちが集まっていた。
「おひさまのたね」の話をして、簡単な手話のレクチャー。
そして「おひさまのたね」の大合唱。
みんな驚くほど上手に手話を交えて歌ってくれた。
たった一曲の「おひさまコンサート」だったけど、
歌が障害を越えて、みんなの心を結んでくれたと思う。

帰りの車中、江戸川を越えるあたりで見えた夕陽が、
燃えるように赤くてきれいだった。