5月6日 (金)  『待つ』楽しさ

東京へ行くたびに思うことがある。
「なんでみんな、そんなに急いでいるのだろう…」
先日起きた電車事故。
過密な電車ダイヤが引き起こしたといっても過言ではない。
技術が進み、便利になって、人はもっと楽になるはずだった。
それなのに楽になるどころか、ますます忙しくなっている。

御殿場線は単線だ。
所々の駅で登りと下りの電車が待ち合わせする。
一時間に1本か2本。
利用者が少ないからそれでいいのかもしれない。
でもそれだけではないような気がする。

御殿場線の踏み切りは、開いていることの方が
閉まっていることよりもはるかに多い。
だから踏切に引っかかると逆に「ラッキー!」なんて思う。
電車が通り過ぎるのを見るのが楽しいし、
一台しか通れない踏切を
みんな急ぐでもなく譲り合って通っている。
『待つ』ことは決して苦ではないのだ。
むしろ楽しいとさえ感じる。
『待つ』ことで見えてくるものもある。

『待つ』ことの楽しさを
みんな忘れてしまっているのだ。
それを思い出せば、
時間はもっとゆったりと流れてくれるはずだ。